消防広域化の概要
消防本部
背 景
消防は、災害や事故の多様化及び大規模化、住民ニーズの高度化・多様化などの消防を取り巻く環境の変化に的確に対応し、今後とも住民の生命、身体及び財産を守る責務を全うする必要があります。
このため、国においては、平成18年6月に消防組織法を改正し、同年7月に消防本部の広域化の推進に関する基本的な事項や、広域化後の消防本部の円滑な運営の確保に関する基本的な事項等を含む「市町村の消防の広域化に関する基本指針」を定められました。
これを受けて、佐賀県では、平成23年5月に「佐賀県消防広域化推進計画」を策定し、消防の広域化を推進する必要があると認められる市町の組合せや、広域化を推進するための必要な措置について定め、市町の自主的な消防広域化を推進することとしました。
消防広域化の趣旨
消防の広域化は、市町村の消防体制の整備及び確立を図ることを目的とし、広域化によって、消防本部の対応力が低下することはあってはならないとされています。また、各地域において密着した活動を行っている消防団については、広域化の対象とはなりません。
消防広域化対象市町の組合せ
国の基本指針においては、消防本部の規模が大きいほど災害等への対応能力が強化されることになり、組織管理・財政運営の面からも望ましいとされています。これを受けて、県は国の基本指針を踏まえ、地域の事情を十分考慮した消防広域化の組合せとして、次の5圏域が望ましいと示されました。
(中部地区)― 佐賀広域消防局、神埼地区消防事務組合消防本部
(東部地区)― 鳥栖・三養基地区消防事務組合消防本部
(北部地区)― 唐津市消防本部
(西部地区)― 伊万里市消防本部、有田町消防本部
(南部地区)― 杵藤地区広域市町村圏組合消防本部
広域化によって期待されるメリット
災害時における初動体制の強化及び住民サービスの向上や消防に関する行財政運営の効率化と消防体制の基盤の強化が期待されています。
住民サービスの向上
- 災害時における初動体制の強化及び統一的指揮の下での効率的な部隊運用
- 管轄区域の適正化による現場到着時間の短縮
消防体制の効率化
- 本部機能統合等の効率化による現場隊員の増強並びに救急・予防業務の高度化及び専門化
- 両本部が施設等を各々整備するといった重複投資の回避による経費の節減
消防体制の基盤強化
- 財政規模の拡大に伴う高度な資機材の計画的な整備
- 組織及び人員規模の拡大に伴う適切な人事ローテーションによる組織の活性化
伊万里・有田消防広域化協議会における主な検討事項
第1 組織体制面について
- 広域化の方式について
- 広域消防の設立時期について
- 本部の位置
- 組織・機構について
- 勤務形態について
- 出動体制について
- 車両配置について
- 人員配置について
第2 消防施設について
- 消防救急無線デジタル化及び通信指令システムについて
- 情報システムについて
第3 人事面について
- 身分・階級について
- 休日・休暇制度について
- 職員給与等について
- 給貸与品について
- 教育・研修について
第4 財政面について
- 財政規模について
- 経費の負担割合について
- 財産・債務の取扱いについて
第5 消防団について
- 消防団事務の所管について